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廣野雅文教授らのグループが細胞内小器官の中心子の構造が決定される仕組みを明らかにしました

法政大学生命科学部の廣野雅文教授、東京大学大学院理学系研究科の苗加彰大学院生らは、スイスPaul Scherrer研究所のMichel O. Steinmetz博士らとの共同研究により、細胞内小器官の中心子の構造が決定されるしくみを明らかにしました。 中心子は細胞の形作りや細胞の分裂のしくみのなかで中心的な役割を果たしています。また多くの細胞では、中心子が形成基部となって、運動と感覚機能を担う繊毛という小器官が成長します。中心子は生物が太古から受け継いできたもので、原生動物からヒトまで共通して9本のタンパク質繊維を基本骨格としています。しかし、そのような不思議な構造がどのように形成されるのかはよく分かっていませんでした。中心子の形成に異常があると、細胞のがん化や、繊毛の異常による病気(水頭症、嚢胞腎、内臓逆位など)が起こることが知られています。今回の発見はそれらの疾患の理解や治療に役立つと期待されます。 この研究成果は英国科学誌Nature Cell Biologyのオンライン版に2016年3月22日に掲載されました. より詳細な研究紹介記事へ(法政大学ニュースリリース)